Recipe
簡単に作れて味わい深い、チキン・ポット・パイ。ココットに食材を入れて、パイでフタをした、オーブン料理です。傍には蕪の白とサーモンのピンク、春色の小さなおつまみをそえて。
Text by Hiroko Ochi×Photo by Design Studio Paperweight INC
チキン・ポット・パイ
<材料>2人分(直径18cmのココットを使用)
鶏モモ肉(300gくらいのもの)………1枚
ベーコン(スライス)………2枚
玉葱………1/2個
ジャガイモ(メークイン)………大1個
人参………1/2本
セロリ………1/4本
ニンニク………小1片
パイシート(冷凍。約15cm角)………1枚
小麦粉(打ち粉)………適宜
卵黄………1/2個
水………卵黄と同量
バター………大さじ2
サラダ油………適宜
タイム(ドライ)………適宜
塩、こしょう………適宜
●ブイヨン
水………1と1/2カップ
チキンコンソメ………1個
ローリエ………1枚
<作り方>
- (1) パイシートは冷蔵庫に移し、解凍する。
- (2) クッキングシートの上に、ココットの口を下に向けてのせ、クッキングシートをココットの口より2cmくらい大きい円に切る。
- (3) ココットの内側にニンニクの切り口をこすりつける。
- (4) 分量の水とチキンコンソメ、ローリエを鍋に入れて火にかけ、ブイヨンを作って、冷ましておく。
- (5) ベーコンは1枚を4つ~5つに切る。
- (6) 玉葱は1㎝角、セロリは5mm角に切って、分量のバターで炒める。透明になってきたら、塩、こしょうを少々し、火を止めて、冷ます。
- (7) ジャガイモは皮をむいて8mm厚さの輪切りに、人参も皮をむいて5mm厚さの輪切りにする。
- (8) 鶏モモ肉は6つ~8つに切り分け、塩、こしょうをする。
- (9) フライパンを熱してサラダ油を薄くひき、(8)の鶏肉の皮を下にして入れ、焼き色をつける。
- (10) (9)を裏返し、表面をさっと焼く。
- (11) (3)のココットの底に(5)のベーコンをしき、側面に(7)のジャガイモを貼り付けるように、並べる。【画像01】
- (12) (11)のジャガイモを並べた内側に(10)の鶏肉と(7)の人参、(6)の玉葱、セロリを入れる。
- (13) (12)に冷ましたブイヨンとタイムを入れ、こしょうを少々ふる。
- (14) 調理台に打ち粉をして、(1)のパイシートを綿棒でのばす。この時パイシートが柔らかくなっていたら、冷蔵庫に入れて、冷やす。
- (15) (14)のパイシートに(2)のクッキングシートをのせ、パイシートを円形に切る。【画像03】
円形に切ったパイシートの中央に、小さな穴または切り目を入れる。(ココットの中の水蒸気を出すため。)【画像04】 - (16) 切り抜いたパイシートを麺棒に巻き、(13)のココットの上に移して広げ、フタをする。パイシートの端を押して、ココットにはりつける。
- (17) 分量の卵黄と水を混ぜ合わせ、刷毛で(16)のパイシートの表面にぬる。
- (18) 200℃に熱したオーブンに(17)を入れて15分焼き、パイシートが薄く色づいたら160℃にして、約40分焼く。
Recipe column
●チキン・ポット・パイ
この料理は、オーブンに入れるまでは、冷めた状態に保つことが大事です。パイシートは温かくなると、柔らかくなり扱いづらいので、冷蔵庫で冷やしながら、作業を進めます。またココットの中の食材も冷ましておかないと、パイシートが柔らかくなり、上手くできません。
蕪とスモークドサーモンの小さなおつまみ
<材料>2人分
蕪(直径7~8cmのもの)………1個
スモークドサーモン………40g
玉葱(みじん切り)………大さじ1
ケイパー(みじん切り)………12~15粒分
マヨネーズ………大さじ1と1/2
レモン果汁………小さじ1/3~1/2
ディル(フレッシュ)………適宜
●塩水
水………300cc
塩………4.5g
<作り方>
- (1) 蕪の皮をむき、スライサーで千枚漬けの蕪と同じくらいの厚さにスライスする。
- (2) 分量の水と塩で塩水を作り、(1)の蕪を漬ける。
- (3) (2)の蕪がしんなりとしたら、キッチンペーパーで水気をとる。
- (4) スモークドサーモンを包丁でたたき、細かくする。
- (5) (4)に玉葱、ケイパー、マヨネーズ、レモン果汁を加え混ぜ合わせる。
- (6) 皿に(3)の蕪を写真のように並べる。
- (7) (6)の皿にセルクルを乗せ、(5)を詰めてセルクルを抜きとり、ディルを飾る。
- ※いただくときは、蕪の中央に(5)を適量のせて、二つにたたむ。
Recipe column
●蕪とスモークドサーモンの小さなおつまみ
蕪は二つにたたみやすい、また間に挟むサーモンとのバランスがいい厚さに、スライスしましょう。
料理教室主宰・レシピ考案
越智裕子
大学卒業後、大阪あべの辻調理師学校に入学。卒業後、同校の学術出版部に奉職。
主として製菓、西洋料理の原稿を担当。
退職後、1995年から自宅キッチンにて料理教室を主宰、今に至る。
2000年から数年コープこうべカルチャーセンターにて講師を勤める。神戸在住。
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