Recipe
今月は、フランスはブルターニュ生まれのガレットに挑戦しましょう。そば粉を使って、クレープのように焼き、いろいろな具材を包んでいただきます。イタリアの伝統的なスープ、ミルファンティを添えて。
Text by Hiroko Ochi×Photo by Design Studio Paperweight INC
ガレット
●ガレット生地
<材料>直径18cm5~6枚分
・そば粉………50g
・塩………ひとつまみ
・卵………1個
・水………100cc
・サラダ油………少量
<作り方>
- (1) ボウルに分量のそば粉と塩を入れて、混ぜ合わせる。
- (2) (1)に卵を入れて、泡だて器で混ぜる。
- (3) なめらかになったら、水を3~4回に分けて加え混ぜ、1時間休ませる。
- (4) 強火でフライパンを熱し、うすくサラダ油をひく【画像01】。レードルで50~60ccの生地を、フライパンをゆっくり回しながら流し入れ底一面に広げる【画像02】。
- (5) 生地の表面が乾き、生地の縁が茶色っぽく色づいてちりちりしたら【画像03】、ヘラか菜箸を使って裏返す。
- (6) 裏面はさっと焼いて、皿にとる。
- (7) すべての生地を同様にして、焼き上げる。
●ガレットに包む食材
【A】
・スモークドサーモン………4枚(切り落としでもよい)
・玉葱………適宜
・ケイパー………10~15粒
【B】
・ホタテの貝柱(刺身用)………90g
・マヨネーズ………大さじ2
・淡口しょうゆ………少々
・ワサビ………適宜
・きざみ海苔………適宜
【C】
・生ハム………大きめのもの4枚
【D】
・ささ身………2本(90g)
・マヨネーズ………大さじ1と1/2
・レモン果汁………小さじ1と1/2
・牛乳………大さじ1
・カレー粉………小さじ1/5
・グリーンアスパラガス………適量
・ベビーリーフ………適量
・プチトマト(赤、黄、オレンジ色などいろとりどり)………適宜
<作り方>
- 【A】〜【D】の食材を調理して、ガレットの具材を作る。
- (1) 【A】の玉葱は薄切りにして水で晒し、水気を切る。
- (2) 【B】のホタテを2つ~4つ(1cm角くらいの大きさ)に切る。分量のマヨネーズと淡口しょうゆ、ワサビを混ぜ合わせ、ホタテと混ぜ合わす。
- (3) 【C】の生ハムは1枚を2つに切り分け、一切れずつふんわりとまとめる。
- (4) 【D】のささ身を茹でて、そのまま冷ます。水気をふいて、手でほぐす。分量の調味料を合わせ、ささ身を混ぜ合わす。
- (5) グリーンアスパラガスは、茹でて2~3cm長さに切り、プチトマトは横に2つに切る。
- <仕上げる>
- (1) ガレットをたたんで、一枚の皿に盛る。
- (2) 別の皿に調理した【A】〜【D】の具材とベビーリーフ、グリーンアスパラガス、プチトマトを盛り合わせる。
- (3) この時【A】のスモークドサーモンの上には晒した玉葱をのせ、ケイパーをちらす。
- (4) 【B】のホタテの上にはきざみ海苔を盛る。
- (5) 【D】のささ身の上にグリーンアスパラガスを飾る。
【具材の盛り方の例】
- ●Ⅰ スモークドサーモンとホタテのガレット
- (1) 皿に一枚のガレットをのせ、ガレットの中央から手前にかけて、ベビーリーフをのせる。そのベビーリーフの上片側にスモークドサーモンをおきその上に、<作り方>(1)の玉葱をのせて、ケイパーをちらす。
- (2) スモークドサーモンのとなりに、<作り方>(3)のホタテをおき、上にきざみ海苔をのせる。
- (3) 皿の上部にグリーンアスパラガスとプチトマトを彩りよく並べる。
【具材の盛り方の例】
- ●Ⅱ 生ハムとささ身のカレーマヨネーズソース味
- (1) 皿に一枚のガレットをのせ、ガレットの中央から手前にかけてベビーリーフをのせる。
そのベビーリーフの上片側に生ハムと野菜、そのとなりに<作り方>(4)のささ身のカレーマヨネーズのせる。
Recipe column
●ガレット
焼いたガレットが余ったら、冷凍保存しておくと便利です。ガレットとガレットの間にはラップを挟み、ガレット同士がひっつかないようにします。そして全体をラップで包み、ジッパー付の保存袋に入れて、冷凍します【画像04】。具材はハムやチーズ、肉類が使われますが、ガレットがそば粉で作られるので、【B】の刺身用ホタテの貝柱なども、よく合います。
玉葱とキヌサヤのミルファンティ
<材料>2人分
・玉葱………1/4個
・キヌサヤ………5枚
・卵………1個
・パルミジャーノ・レッジャーノ………大さじ2
・水………1と4/5カップ
・チキンコンソメ………3/4個
・ローリエ………1枚
・塩、こしょう………適宜
<作り方>
- (1) 玉葱は繊維にそって、1cm幅の食べよい大きさに切る。
- (2) キヌサヤは筋をとってさっと茹で、ななめに2つに切る。
- (3) 鍋に分量の水と(1)の玉葱、チキンコンソメ、ローリエを入れて、火にかける。
- (4) 沸いてきたら中火弱にしてアクをとり、10~15分煮る。この時スープは300ccくらいまで煮詰まり、玉葱の甘味が出ていること。
- (5) 卵を割りほぐし、パルミジャーノ・レッジャーノを加え混ぜる。
- (6) (4)の味をみて、塩、こしょうで味を調える。
- (7) (6)を沸かし、(5)を少しずつ流し入れる。
- (8) 卵が固まりかけたら、キヌサヤをちらし、器によそう。
Recipe column
●玉葱とキヌサヤのミルファンティ
このスープ、卵とチーズ、パン粉を入れるとか。私はパン粉も入れず、玉葱も炒めず…簡単で、やさしい味のスープに仕上げます。
料理教室主宰・レシピ考案
越智裕子
大学卒業後、大阪あべの辻調理師学校に入学。卒業後、同校の学術出版部に奉職。
主として製菓、西洋料理の原稿を担当。
退職後、1995年から自宅キッチンにて料理教室を主宰、今に至る。
2000年から数年コープこうべカルチャーセンターにて講師を勤める。神戸在住。
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