Recipe
体が暖まる料理が恋しい時期になりました。鶏肉料理とニンニクをたっぷり使うスペイン料理のスープで、やって来る寒さに元気に立ち向かいましょう。
Text by Hiroko Ochi×Photo by Design Studio Paperweight INC
チキンのバスク風煮込み、バターライス添え
<材料>2人分
●チキンのバスク風煮込み
鶏骨付きモモ肉………2本
玉葱………80g
パプリカ………1/8個
ピーマン………1個
オリーブ(グリーン・種付き・塩漬け)………6個
ニンニク(みじん切り)………1片
オリーブオイル………大さじ1
白ワイン………50cc
塩………適宜
こしょう………適宜
水煮トマト(あら切り)………160g
チキンコンソメ………1/2個
水………200~250cc
ローリエ………1枚
●バターライス
米………1合
玉葱(みじん切り)………大さじ2
バター………20g
水………炊飯器の1合の目盛りまで
チキンコンソメ………1/3個
ローリエ………1枚
<作り方>
- A【チキンのバスク風煮込みを作る】
- (1) 玉葱は薄切りにする。
- (2) パプリカとピーマンは、たてに5mm幅に切る。
- (3) 鶏肉に塩、こしょうする。
- (4) 鍋にオリーブオイルを熱し、鶏肉の皮目を下にして入れて焼く。
- (5) 鶏肉の皮にしっかり焼き色がついたら裏返し、肉に焼き色がつかない程度に焼いて取り出す。
- (6) (5)の鍋に玉葱を入れて炒める。玉葱が透明になったらニンニクを加える。
香りが立ったらパプリカとピーマンを加えて炒め、鶏肉を戻す【画像01】。 - (7) 白ワインを加えてさっと煮、水煮トマトも加える。
- (8) 次に鶏肉が8分くらいかくれる分量の水とチキンコンソメ、ローリエを加え、煮る。途中で鶏肉を裏返す。
- (9) 鶏肉に火が通り、ソースが1/3くらいになったら【画像02】塩、こしょうで味を調える。
- B【バターライスを作る】
- (1) 鍋にバターを溶かし、玉葱を炒める。
- (2) 玉葱が炒まったら、米を加えて炒める。
- (3) 米にバターがからんで透明感が出たら、炊飯器に移す。
- (4) 炊飯器の1合の目盛りまで水を入れ、チキンコンソメをつぶして加え混ぜ、ローリエをのせて、炊く。
- (5) 炊き上がったらローリエを取り除き、混ぜる。
- C【仕上げる】
- (1) 皿に型で抜いたバターライスをおき、チキンのバスク風煮込みを盛って、周囲にソースを流し、オリーブを添える。
Recipe column
●チキンのバスク風煮込み、バターライス添え
骨付きの鶏肉は身が縮みにくく、旨味を逃しにくいもの。肉の表面は、さっと焼くだけ。しっかり焼いてしまうと口当たりが悪くなるので、要注意。米は洗わないように。
ソパ・デ・アホ(ニンニクのスープ)
<材料>2人分
ニンニク………6片
生ハム………40g
バケット(硬くなったもの)………40g
オリーブオイル………大さじ2
水………550~600cc
チキンコンソメ………1個
ローリエ………1枚
塩………適宜
黒こしょう………適宜
カイエンヌペッパー………少々
卵(冷蔵庫から出したてのもの………2個
<作り方>
- (1) 半熟玉子を作る【画像01】。
冷蔵庫から出したての卵を小鍋に入れて中火にかける。沸騰したら、湯が静かにコトコト沸くくらいに火を弱め、3分間茹でる。 - (2) 火を止めて湯を捨て、半熟玉子を氷水につけて、急激に冷ます。
- (3) ニンニクに包丁の腹をあて、拳で包丁をたたいてニンニクをつぶす【画像02】。このニンニクを粗みじんに切る。
- (4) 生ハムは細切りにする。
- (5) バゲットはちぎる。
- (6) 鍋にオリーブオイルと(3)のニンニクを入れ、中火にかけて炒める。
- (7) 香りが立ったら(4)の生ハムの1/2量を加えて炒め、カイエンヌペッパーを加える。
- (8) 次にパンを加えて炒める【画像03】。
- (9) 水とチキンコンソメ、ローリエを加え、中火弱~弱火に火加減を調節しながら、コトコト煮る【画像04】。
- (10) 20~30分たったら、残りの生ハムを加え、味を見てから塩、こしょうで調える。
- (11) 器によそい、黒こしょうをふり、中央に半熟玉子をおく。
Recipe column
●ソパ・デ・アホ(ニンニクのスープ)
この料理、スペイン版のおじやとでもいいましょうか。硬くなってしまったパンの再利用ですが、わざとパンを硬くしてでも食べたいと言う人も。ニンニクは焦がすと不味いので、色づかないように火加減に注意して。因みに料理名のアホはスペイン語でニンニクのこと。
料理教室主宰・レシピ考案
越智裕子
大学卒業後、大阪あべの辻調理師学校に入学。卒業後、同校の学術出版部に奉職。
主として製菓、西洋料理の原稿を担当。
退職後、1995年から自宅キッチンにて料理教室を主宰、今に至る。
2000年から数年コープこうべカルチャーセンターにて講師を勤める。神戸在住。
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