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「あの夏の君を、心に刻んだ」 破裂しそうな初恋の衝動が押し寄せる、映画『Summer of 85』。 8月20日(金)より全国順次公開!

Editing by Design Studio Paperweight INC

2021.08.10

フランソワ・オゾンの映画製作の原点となった小説を映画化
少年たちの運命の出会いと永遠の別れを描いた、6週間の初恋物語

1985年の夏、フランス・ノルマンディーの海辺を舞台に、少年たちの美くも儚いひと夏の出会いと別れを描いた『Summer of 85』。
フランス映画界の巨匠フランソワ・オゾン監督待望の新作は、これまでの過激な恋愛描写を一切封印した、瑞々しく爽やかなラブストーリーだ。

THE CUREの名曲『In Between Days』を始めとする80年代ポップソングに彩られながら、愛する喜びと苦しさに身を焦がす少年たちの姿を、ノスタルジックで鮮烈な映像美で映し出す。撮影は全編フィルムで行なわれ、まるで85年当時に撮影されたかのような質感が印象的だ。

音楽を担当するのは人気エレクトロデュオ、エール(AIR)のジャン=ブノワ・ダンケル。ソフィア・コッポラの『ヴァージン・スーサイズ』の楽曲を手掛けたことでも知られている。本作の楽曲は、80年代ポップカルチャーを彷彿させると同時にメランコリックさもあり、生涯忘れられない“6週間の青春”物語に輝きを添えている。

原作はイギリス児童文学作家エイダン・チェンバーズが1982年に発表した小説『Dance on my Grave』(おれの墓で踊れ/徳間書店)。今なお読み継がれている80年代の傑作児童文学だ。オゾンが17歳でこの小説と出会い深い感銘を受けて、長年映画化を熱望していたが、約35年の時を経てようやく映像化が実現。オゾン自身の、17歳当時の感情を投影しながら、思春期の若者らしい揺れ動く感情や衝動、誰もが経験するであろう初恋のときめきを、鮮烈な映像美と巧みな演出で表現。世代や性別を問わず共感できる普遍的なラブストーリーに描き切った。

本作は、第73回カンヌ国際映画祭でオフィシャルセレクションに選出され、第15回ローマ国際映画祭で観客賞を受賞。第46回セザール賞では作品賞や監督賞など11部門12ノミネートされ、既に多くの映画人や観客から絶賛が相次いでいる。

キャストは、いずれもオゾン自らオーディションで見出した若手俳優たち。あどけなさが残る主人公アレックスを演じるのは、注目の新鋭フェリックス・ルフェーヴル。初恋の喜びや痛みに翻弄される16歳を、感情豊かに体現している。
アレックスと恋に落ちるダヴィド役にはバンジャマン・ヴォワザン。彼を深く愛しながらも自由奔放でいて刹那的、生き急ぐ危うい18歳を繊細に演じている。二人はヨット教室でワークショップを受けるなど撮影前から意気投合し、劇中でも息の合った演技を披露している。フレッシュな才能が光る彼らの演技にも注目して欲しい。

鬼才フランソワ・オゾンが辿り着いた“愛の原点”。初恋の痛みを知るすべての人へ贈る映画が誕生した。

STORY

セーリングを楽しもうとヨットで一人沖に出た16歳のアレックス。突然の嵐に見舞われ転覆した彼を救助したのは、18歳のダヴィド。二人は急速に惹かれ合い、友情を超えやがて恋愛感情で結ばれる。アレックスにとってはこれが初めての恋だった。
互いに深く想い合う中、ダヴィドの提案で「どちらかが先に死んだら、残された方はその墓の上で踊る」という誓いを立てる二人。
しかし、ダヴィドの不慮の事故によって恋焦がれた日々は突如終わりを迎える。悲しみと絶望に暮れ、生きる希望を失ったアレックスを突き動かしたのは、ダヴィドとあの夜に交わした誓いだった─。

 

2021年8月20日(金)全国順次公開

『Summer of 85』(配給=フラッグ、クロックワークス)

監督・脚本:フランソワ・オゾン
出演:フェリックス・ルフェーヴル、バンジャマン・ヴォワザン、ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ、メルヴィル・プポー
配給:フラッグ、クロックワークス
原題:Ete 85/英題:Summer of 85 /2 020年 /フランス 101分 / カラー / ビスタ / DCP / 5.1ch /PG12
字幕翻訳:原田りえ

 

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