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なぜその真面目な女性は、社会を震撼させる凶悪事件を起こしたのか。映画『哀愁しんでれら』は2月5日(金)より全国ロードショー

Editing by Design Studio Paperweight INC

2021.02.11

幸せ?不幸せ?価値観が乱高下する!
禁断の “裏”おとぎ話サスペンス開幕

主人公の小春を演じるのは、可憐な美しさの奥に秘めた芯の強さと、高い身体能力で、青春映画のヒロインを溌剌と演じてきた土屋太鳳。天真爛漫なイメージの強い彼女が、本作ではその真っ当さゆえに狂気に絡め取られる26歳の女性を演じ、新境地を開拓した。

大悟に扮するのは、『おっさんずラブ』で大ブレイク以降、最も忙しい俳優として走り続けている田中圭。ルックス、財力、人当たりの良さ、社会的ステイタスのすべてを兼ね備えたパーフェクトな王子様がときおり見せる歪な気配をさりげなく増幅させて、スクリーンというキャンバスの上で作品の陰と陽を自由自在にコントロールする。

ヒカリ役でスクリーンデビューを飾るのは、8歳で63万人以上のフォロワーをもち、国内外から注目を集めるファッションインスタグラマーのCOCO。芝居をするのは本作が初めてながら、少女の可愛らしさ、残酷さ、凶暴さ、愛くるしさを全力で表現し、強烈な存在感を残す。

小春の妹を山田杏奈が、父を石橋凌が演じ、大悟の母に銀粉蝶が扮している。

脚本を読んだ田中圭が「やります」と即決したように、この豪華キャストが集まったのは、脚本の力によるところが大きい。
『嘘を愛する女』(中江一仁監督)、『ルームロンダリング』(片桐健滋監督)、『ゴーストマスター』(ヤング・ポール監督)、『ブルーアワーにぶっ飛ばす』(箱田優子監督)などを生み出してきたコンテスト「TSUTAYA CREATORS’ PROGRAM FILM」で2016年にグランプリを獲得したこのオリジナル脚本で商業映画監督デビューを果たすのは、『3月のライオン』や『ビブリア古書堂の事件手帖』の脚本を手掛けた渡部亮平。
渡部監督の「シンデレラは、王子様と結婚してからどうなったのだろう?」という疑問に、モンスターペアレンツにまつわる事件のニュースをかけ合わせて生まれたオリジナルストーリーは、誰も予想できないラストを迎え、「シアワセって何?」という問いを観客に投げかける。

STORY

児童相談所で働く26歳の福浦⼩春は、幼い頃に母親が家を出ていったというつらい過去を抱えながらも、父、祖父、妹と4人で平和な日々を送っていた。
しかしある夜、祖父が倒れる→車で病院に向かう途中で事故に遭う→父が飲酒運転で連行される→慌てて飛び出したことが原因で起きた火の不始末で自宅が火事に→家業の自転車店は廃業→泣きつこうと訪れた彼氏の家で浮気を目撃(しかも相手は自分の同僚)…という怒涛の不幸に襲われる。
そこに現れたのが、8歳の娘・ヒカリを男手で一つで育てる開業医の大悟。「ただ幸せになりたい」と願う小春は出会ってまもない大吾の「プロポーズを受け入れる。

不幸のどん底から一転、優しく裕福な大悟との結婚はまさにシンデレラストーリー。母親に捨てられた自分は、8歳のヒカリにとっていい母になれるのだろうか?幸せな家庭を築けるのだろうか?そんな不安と戦いながら、誰よりもヒカリを愛する大悟と、母親の愛情を感じたことのないヒカリに翻弄されて、生真面目な小春は次第に追い詰められていく。

 

2021年2月5日(金)全国ロードショー

『哀愁しんでれら』(配給=クロックワークス)

監督・脚本:渡部亮平
出演:土屋太鳳、田中圭、COCO、山田杏奈、ティーチャ、安藤輪子、金澤美穂、中村靖日、正名僕蔵、銀粉蝶、石橋凌
製作幹事:カルチュア・エンタテインメント
制作プロダクション:C&I エンタテインメント
配給:クロックワークス
TSUTAYA CREATORS' PROGRAM FILM 2016 グランプリ受賞作品

 

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